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メタバースと建設業界の近未来について

最近、各種メディアでも耳にすることが多くなったメタバース(Metaverse)というネーミングは、メタ(Meta:超える)とユニバース(Universe:宇宙)の2つの英語を合わせた造語です。元々は1990年代のSF小説で初めて登場した言葉で、現実世界に対してデジタル3次元空間上に作られた仮想世界を意味します。当時は、実装不可能な想像上の世界でしたが、現代のテクノロジーの急速な発展により、にわかに現実味を帯びてきました。

建設業界でも、現場の状況をリアルタイムでデータ化してデジタル3次元空間に再現したデジタルツインを作成することで、新人教育に活用したり、効率的な施工計画をシミュレーションするなど、生産性の向上につなげる試みが開始しています。

また、新型コロナウイルス感染症の影響で、外出しにくい状況が長く続いたため、商業施設や展示会施設などをデジタル空間に再現して、そこに集客して接客・商談を行い、契約・購入にまで誘導できるようなサービスも登場しています。

現在、進んでいるのは、特定の現場や施設に対応したVR(仮想現実)の構築や現実の空間上にデジタルキャラクターなどを表示させるAR(拡張現実)の活用がほとんどです。しかし、それは序章にすぎません。メタバースには、もう一つの世界を創造するという発想があり、そこで働いたり、遊んだり、買い物したり、旅行したりできるような新しい街自体をデジタル空間上に生み出す可能性を持っています。近い未来、建設業に求められる役割も大きく変化しているかもしれません。

 

※掲載写真はイメージです。
※記事内容はすべて日本でのケースです。